劇場

「プラダを着た悪魔」 監督 デヴィッド・フランケル

公式サイト いいねえ。いいよ。現実を模倣する事に一生懸命過ぎて失速してる映画とか、「とりあえずひねっとけ」的に意味もなく迷走する映画も多い中で、この映画はかなり直球勝負のコメディだ。音楽の力を借りて次へ次へ次へと小気味よく転がっていく。俺が…

「惑星ソラリス」 監督 アンドレイ・タルコフスキー

タルコフスキーの映画は少し詩的すぎるんだよな。この映画は何度目かの挑戦だけど、初めてうとうとせずに見通した。美意識と郷愁の煙幕で覆われて、ソラリスの海の設定が潜在的に持っている哲学的テーマの輪郭がぼやけて感じがする。もっとも、小説は小説、…

「ブラック・ダリア」 監督 ブライアン・デ・パルマ

水漏れ修理black-dahlia うーん、どうなんだろう。途中部分的には面白い。妖しげな1940年代のハリウッドという大きな借景と登場人物達の妄執で、ねっとりとした暗闇に包まれる。特にジョシュ・ハートネットのキャラクタは魅力的にその空気の中で翻弄されてい…

「マッチポイント」 監督 ウディ・アレン

http://www.matchpoint-movie.com/ ウディ・アレンはほんとにはずれがない。まず今回もそこに感心する。 大まかなストーリーはどこかで聞いたようなどこか古典的な話だ。しかし、男も女も大小様々な欲にどうしようもなく流されていく場の会話や息遣いのディ…

「レディ・イン・ザ・ウォーター」 監督 M・ナイト・シャマラン

【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|レディ・イン・ザ・ウォーター 俺がシャマランに期待しているものは「レディ・イン・ザ・ウォーター」ではやや薄まっていた。シャマランに期待しているものとは、普通と逆の裏切りだ。「お化…

「嫌われ松子の一生」 監督 中島哲也

http://kiraware.goo.ne.jp/ 最初のうちはこれは合わなくてだめかなあと思っていたけど、ミュージカルシーンは面白いし、だんだんどろどろした感じになってきて少しずつ引き込まれていった。けど、そのドロドロ感は次第に俺の許容範囲を超えていく。ちょっと…

「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」 監督 ゴア・ヴァービンスキー

http://www.disney.co.jp/pirates/ なんと。これだけで完結する話なのかと思いこんでいたら途中で終わってしまった。次回作がこの話の後半だったのか。まあ、いいんだけど。大ダコに襲われるシーンはいいねえ。やっぱ俺はああいうのが好きなのかなあ。それと…

「キングス&クイーン」 監督 アルノー・デプレシャン

http://www.kingsqueen.com/ 印象に残るのはごった煮の感覚。色々な要素が加工されずに詰め込まれている。ヤスリをかけられ滑らかにかみ合うように作られた娯楽映画を見慣れた目には、この違和感は新鮮だ。

「ヒトラー 〜最期の12日間〜」 監督 オリヴァー・ヒルシュビーゲル

ヒトラー~最期の12日間~スタンダード・エディション [DVD]出版社/メーカー: 日活発売日: 2006/11/10メディア: DVD購入: 1人 クリック: 203回この商品を含むブログ (130件) を見る戦争映画にもかかわらず端正な室内劇だ。実在のヒトラーがどんな最期を迎えた…

「マイアミ・バイス」 監督 マイケル・マン

http://www.miami-vice.jp/ マイケル・マンの映画の夜、そして空はあいかわらずきれいだ。いわゆる絵はがき的なきれいさと紙一重なんだけど何が違うんだろう。不穏にざらついた暗闇、穿つ光源、ぬめる反射光。そんな風景を大胆に遮る夜行生物たる犯罪者と捜…

「白バラの祈り」 監督 マルク・ローテムント

白バラの祈り -ゾフィー・ショル、最期の日々- [DVD]出版社/メーカー: TCエンタテインメント発売日: 2006/09/22メディア: DVD クリック: 24回この商品を含むブログ (90件) を見る 白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々 ここには何度も書いているけど、事…

「ミッドナイトムービー」 監督 スチュアート・サミュエルズ

http://www.cinemacafe.net/special/midnight-movie/ 「エル・トポ」、「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」、「ハーダー・ゼイ・カム」、「ピンク・フラミンゴ」、「ロッキー・ホラー・ショー」、「イレイザーヘッド」。確かにどれにも共通するアウトサ…

「ユナイテッド93」 監督 ポール・グリーングラス

小顔エステの人気ランキング2019年版 - United93 あまりの面白さに戸惑う。この面白さをどう解釈したらいいのか。 最後に映画館で泣いてしまったのはいつだろう。もう記憶にない。たぶん10数年前だ。その時から数百本、もしかしたら千本近い映画を観ている。…

「ハチミツとクローバー」 監督 高田雅博

ハチミツとクローバー | アスミック・エース 映画に入り込んでしまう事はなかったけど、なかなかいい。実写じゃ無理だろうと思っていたキャラクターに違和感がない。幼稚園児みたいな大学生はぐが実写で自然に観られるとは思わなかった。 ポスターを見た感じ…

「ローズ・イン・タイドランド」 監督 テリー・ギリアム

http://www.rosein.jp/ なんとなくやりたかった事が見えないでもない。だけど、この盛り上がりのなさはなんだろう。不思議の国にいつ行くんだろう、いつ行くんだろうと思っていたら、ついに行かなかった。うーん、行かなかったわけではないのか。ただ、すぐ…

「レイヤー・ケーキ」 監督 マシュー・ヴォーン

http://www.sonypictures.jp/movies/layercake/ 「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」、「スナッチ」のスタッフが結集! というのが売りらしい。どちらも面白かった事は否定しないけど、特別面白かったという印象はないので、このウリには…

「ゆれる」 監督 西川美和

映画『 ゆれる 』公式サイト どの映画でも始まってしばらく見ていると、自然と頭にある注意力のチューナーがその映画に雰囲気にセットされる。それは心情であったり、アクションであったり、世界であったり、映像であったりする。 俺はこの映画のオープニン…

「2番目のキス」 監督 ボビー・ファレリー/ ピーター・ファレリー

http://www.theatres.co.jp/nibanmenokiss/ラブコメディー見るの久しぶりだー。意外とこういうのにやられちゃうんだよな。俺は映画を観て泣く事はない。泣きそうになっても堪える。その堪え度が今年一番だった。あんまり観ないけどこういう迷いのないハッピ…

「インサイド・マン」 監督 スパイク・リー

http://www.insideman.jp 前半、特にディテールはいい。人種がらみのセリフははまっていて気持ちいい。デンゼル・ワシントンやジョディ・フォスターは魅力のあるキャラクターを作っている。 だけど、後半少し気持ちがだれてきた。銀行強盗に関するサスペンス…

「プルートで朝食を」 監督 ニール・ジョーダン

http://www.elephant-picture.jp/pluto/ うーん、なんかあんまり感じるところがなかったなあ。面白くないわけじゃないんだけど。そういえば「ブロークバック・マウンテン」の時もこんな事書いたな。偶然だとは思うんだけど、もしかしてゲイものが苦手になっ…

「M:i:III」 監督 J・J・エイブラムス 

ファイナンシャルプランナー(FP)の難易度&合格率・マル秘勉強法 なぜか分からないけど、どのアクション映画でも車が吹っ飛ぶシーンが好きだ。それはこの映画でも例外ではなくて、成功するかどうか手に汗握るような緊張感のあるシーンより、海を走る一本の道…

「バッシング」 監督 小林政広

クレーターニキビ跡はエステで解消|改善 肌 毛穴 イラクで人質になった人を世間が自己責任という言葉で責め立てた事件を題材にした映画だ。実際にこういう事件があった事を知っているのと知らないとでは、この映画の理解度がかなり違うだろう。この映画はカ…

「Vフォー・ヴェンデッタ」 監督 ジェームズ・マクティーグ

ワーナー・ブラザース公式サイト 爆発炎上シーンは爽快感があったけど、それ以外はいまいち。ただ、わざと外してる感があって、その辺が楽しめるとまたちょっと違う印象になるかもしれない。

「ダ・ヴィンチ・コード」 監督 ロン・ハワード

http://www.sonypictures.jp/movies/thedavincicode/ この日記にいろいろ書いてきたけど、一度見ただけの感想なんて相対的なものだよなという事を改めて思った。事前に面白い面白いと言われて、面白いらしいと先入観を植え付けられてから観てしまうとがっか…

「初恋」 監督 塙幸成

「初恋」公式サイト 不満はかなりある。なのに、ラストシーン、いやラストシーンのちょっと前と言った方がいいか、そのシーンでふいに強烈に心を打たれてしまった。そのシーンまでの冷め気味な気持ちとの落差に自分でも驚いてしまったくらいだ。ラストのシー…

「TRICK劇場版2」 監督 堤幸彦

興味はあるけどつまらなそうな「立喰師列伝」か、あまり興味はないけど楽しそうな「TRICK」か、ベタっぽいのもいいかも「海猿」。時間の都合でこの3択。ということで仲間由紀恵を選択。 こういう制限があると興味を持ってないものを観る事になって、新鮮さや…

「ロシアン・ドールズ」 監督 セドリック・クラピッシュ

「ロシアン・ドールズ」公式サイト きれいにデザインされた雑誌のような視覚的な感触は、この映画でも健在で心地よい。まったく何も知らず期待せずに観ていたら楽しめたのかもしれない。ただ、俺の中ではクラピッシュという名前だけで相当期待してしまうんだ…

「ポセイドン」 監督 ウォルフガング・ペーターゼン

「ポセイドン」公式ページ 特別観たかった映画というわけでもなかったのだけど、めずらしく公開初日に観る。 登場人物達の紹介もそこそこにいきなり大津波にひっくり返されるポセイドン号。余計なドラマをそぎ落として、生き延びようとするもがく姿にフォー…

「ナイロビの蜂」 - 打楽器が刻む強靱なリズム

http://www.nairobi.jp/ 監督 フェルナンド・メイレレス 予想を遙かに超えて面白かった。大企業が非人道的な方法によって金を生み出すという話自体は、物語の背景として新鮮味もないしあまり興味も持てない。なのに引き込まれる。 たぶん主人公の行動の根本…

「アンジェラ」 - うっすら覆う身勝手なぬるさ

「アンジェラ」オフィシャルページ 監督 リュック・ベッソン 白と黒で切り取られたパリの街や、リー・ラスムッセンの持て余し気味に伸びた腕や脚はきれいだけど、それ以外はあまり感じるものがなかった。青春ものとか自分探しの話とかかなり好きだけど、この…