「映画崩壊前夜」 蓮實重彦 著

映画崩壊前夜
・高尚過ぎて理解できない部分が多い。
・特に仰々しく響く表現には虚しささえ覚える。
……「傑作」を遥かに超えたこのフィルムに不意打ちされ……
……映画史の傑作といった概念を超えて……
……これ一本でハリウッドの歴史に拮抗しうる途方もない作品である。
……ハリウッドが二一世紀にふさわしい真のフィクションを人類に提示しえたことだけは、……
・ただ、繰り返しこれらの言葉を目にしてなんとなく感じたのは、究極のところ言葉を信用してないというか、言葉の限界の外側をどうにか表現しようとしているように見える。いくら言葉を並べてもそれは1本の映画にはならない。そんな限界。
・それと、現在であることの特異性。
・それまでの評価軸を外れる力を持った映画の存在を語ること。