2007-01-01から1年間の記事一覧

「パンズ・ラビリンス」 監督 ギレルモ・デル・トロ

・初っ端の少女の鼻血の映像で引き込まれた。鼻血ってなんであんなにインパクトがあるんだろうなあ。不恰好さがよりやばい感じを引き立てるのかなあ。 ・ファンタジー部分の映像も際立っている。巨大蛙の、存在しないはずのものが存在してしまった違和感。手…

「大統領暗殺」 監督 ガブリエル・レンジ

・ちょっとなー、これじゃ物足りないなあ。大統領が暗殺されるあたりまでは面白かった。アメリカ大統領が暗殺されることで、その後世界がどう変わっていくかを見せてくれるのかと期待してしまったのだけど、映画の焦点は誰が犯人だったのか、犯人はどんな人…

「スターダスト」 監督 マシュー・ヴォーン

・人が星を見るように星も人の行動を見ているというのが、比喩的な表現なのかと思ったらどうもそのままの意味らしかったり、宇宙人の話なのかと思っていたらファンタジーだったり、主人公っぽい男が出てきたなと思ったらすっと時間をすっ飛ばして実はその子…

「宇宙から来たティーンエイジャー」 監督 トム・グレーフ

・ゲーム「デストロイ オール ヒューマンズ! 」になぜか丸々収録されていた映画。 ・つまらなくはないんだけど、うーん、あまり感じるところがない。 ・特撮は嫌いじゃないし、コマ撮りの特撮はむしろ大好きなんだけど、どうも興味を持てないタイプの特撮が…

「デストロイ オール ヒューマンズ! 」

・UFOで上空から街を破壊するのは爽快。 ・なかなか面白かったけど、似たようなミッションが多くて後半ちょっと飽きてきたかな。 ・俺が元ネタを知らないパロディがいろいろ含まれているらしい。でも知らなくても十分面白かった。 ・ウルトラマンのパロディ…

「ファーレンハイト」

・解かないと先に進めないような謎解きはこのゲームの中にない。たぶん全ての会話を無視しても、話が分からないだけでエンディングには到達するのだろう。そういう意味ではストーリーを楽しむゲームだったのかもしれない。 ・で、俺はそういうタイプのゲーム…

「ラカン」 フィリップ・ヒル 著

・一応入門書らしいのだけど、意味ありげな言葉が説明なしに出てきたりして、ちょっと付いていけない部分があった。 ・難しいのは、流動性を持った意味と言葉でそれ自体を説明しようとしたり、矛盾を論理的に説明しようとしたり、単独では存在せず関係性の中…

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」 総監督 庵野秀明 監督 摩砂雪/鶴巻和哉

・比較できるほど前の作品を覚えていないのだけど、相当手の込んだ絵になっている。話はほとんど同じみたいだけど、やっぱり作り直しただけあって、同じシーンでもほとんど書き直しているように見える。 ・きっと細部にはさまざまな意味や出典があるのだろう…

「ペンギンジャンプ」 さかざきちはる 著

・キャラクタものに興味を持つことはあまりないのだけど、suicaのペンギンはずっと結構好きだった。埼京線のsuicaモニター試験のポスターを見てからのファンなのでもう結構長い。試験は6年前だったらしい。飽きないな。 ・インクが紙ににじんだような線が、…

「ダイ・ハード4.0」 監督 レン・ワイズマン

・あまり期待してなかったのだけど(だからこそか?)、すっかり魅せられた。面白い! ・やりたい放題加減は「トランスフォーマー」どころじゃないな。しかもこちらは快感を伴っている。 ・肉体的にはスーパーヒーローになってしまった主人公だけど、コンピュ…

「天然コケッコー」 監督 山下敦弘

・夏帆を見に行ったと言っても過言ではなくて、映画自体は俺には合わないかもなあとは思っていたけど…… 予想したより楽しめたと同時に、なんだろう、この物足りなさは。決してつまらなくはないのに…… ・ほのぼのしたものへの感受性が鈍ってきているのかもし…

「さようなら、いままで魚をありがとう」 ダグラス・アダムス 著

・「銀河ヒッチハイク・ガイド」4作目。 ・うーん、これはちょっと物足りないなあ。 細部は今までどおりに笑いで彩られてるんだけど、大筋の素っ頓狂加減が物足りない。

「トランスフォーマー」 監督 マイケル・ベイ

・派手な映画は好きなので、そういう面で楽しいといえば楽しい。 ・けど、ロボットとか車とかメカものに対して元々興味が薄いので、変形を見てもあまり刺激されない。逆にロボ好きにはあの辺がたまらないのかもしれない。 ・妙に道徳臭い説教じみた設定がな…

「ボルベール 」 監督 ペドロ・アルモドバル

・序盤は予想していた雰囲気との違いでなんだかホラー映画のパロディみたいだなと感じていたら、人間臭い幽霊が現れた。 ・その後も面白くは観られるんだけど、どこか入りきれない。 ・心情の波に寄り添うにしては話が作られ過ぎてる気がする。ストーリーや…

「ルネッサンス」 監督 クリスチャン・ヴォルクマン

・予告の映像が格好良すぎて期待が膨らみすぎた。 ・なんというか話が普通というか、もっとわけの分からなさが欲しいというか。もちろんそれは俺の趣味がそうだというだけで、映画の良し悪しではないのかもしれないけど。 ・せっかく現実離れした設定と映像…

「裁かるゝジャンヌ」 監督 カール・TH・ドライヤー

・顔のアップの連続。始めのうちは退屈だったけど、見慣れてくると面白さが出てくる。 ・とは言えだ、今の映画に毒されてしまった俺には良さがいまいちよく分からない。興味深くはあるけど面白くはない映画だった。うん、なんだか言ってることが矛盾してるな…

「童貞ペンギン」 監督 ボブ・サゲット

・「皇帝ペンギン」のパロディらしいがオリジナルを見ていない。もし「皇帝ペンギン」と同じ映像で吹き替えだけ変えてこういう映画を作ったのならすげーなと思うけど、たぶんそれはないだろうな。 ・簡単に言えば「くだらなさ」が面白いんだけど、本当は「く…

「あのときの王子くん」 アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 著

・題名が違うが「星の王子様」の別翻訳。一応[本]と分類したけど、webで読んだ。 あのときの王子くん LE PETIT PRINCE アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳・なぜこんなに人気があるのか不思議だ。寂しさが漂ってい…

「長いお別れ」 レイモンド・チャンドラー 著

・村上春樹版を読む前にもう一度清水俊二版を読んでおこうと思った。 ・この本は何度か読み返しているのだけど、その度にこんなに面白かったっけ?と思っているような気がする。一番最初に中学生くらいで読んだときは少し背伸びするような感じだったので、そ…

「グラモフォン・フィルム・タイプライター 上・下」 フリードリヒ・キットラー 著

・文章をどこまでそのまま受け取って良くて、どこまでがただのレトリックと解釈した方がいいのか迷う部分が俺には多かった。 ・グラモフォンのところは工学的な知識が背景になっていて、その辺はどうにか内容を追いかけていけたんだけど、フィルムとタイプラ…

「殯の森」 監督 河瀬直美

・俺の趣味には合わないんじゃないかと思って正直そんなに期待してなかった。だけど、その予想はまったくはずれていた。 ・娯楽として面白い映画とかかっこいい映画とかにはそこそこの確率で当たるけど、こんな風に心情的な部分が身に迫る映画は久しぶりに見…

「ドリームガールズ」 監督 ビル・コンドン

・グループを抜けてしまった女の人のキャラクターが苦手。実際にいたら絶対近づきたくないタイプだ。 ・さらにああいう歌い上げるタイプの歌唱力も苦手。確かにうまいのかもしれないけど、押し付けがましい感じがして鬱陶しさを感じてしまう。 ・映画は面白…

「ホリデイ」 監督 ナンシー・マイヤーズ

・悪いところがない代わりに良いところもあまり思いつかない。 ・こうなればいいのに、あるいはこうなるのかな、と思ったとおりに進行するので心地よいといえば心地よい。けど、なんのコクも感じられなかった。そういうのを求めるのが間違ってるのか。 ・女…

「パフューム ある人殺しの物語」 監督 トム・ティクヴァ

・途中が並みのサスペンス映画のようになってしまったのが残念だけど、初めの方と終わりの方は特殊な面白味があった。 ・香りそのものは映画では表現できない(たまにやる映画もあるけど)。香り以外のものを描くことで香りの輪郭線をなぞってシルエットを浮か…

「ディパーテッド」 監督 マーティン・スコセッシ

・話が複雑でついていけなかった。 ・元になった映画もこんなに複雑だったのかなあ。見せ方の問題か? スコセッシの他の映画でも人がたくさん出てくるのはあったけどもうちょっと着いていけてた気がするなあ。 ・これでアカデミー賞を獲ってしまったので、こ…

「アンリ・ミショー展 ひとのかたち」 東京都国立近代美術館

・うーん、面白さはあるにはあるんだけど、俺にはよく分からなかったなあ。本ではなくて実物を見ればまたちょっと違うんじゃないかと思ったけど、やっぱり印象はあまり変わらなかった。 ・これらの絵がうねうねと動けば面白いなあと思ったけど、静止した絵画…

「不完全なふたり」 監督 諏訪敦彦

・日常会話が延々と続く映画というのは好きなんだけど、これはちょっと違ったのかなあ。 ・退屈ではないのだけど、フィクションの世界の「日常会話」ではなくて、もっとリアルな日常会話なのかな。あー、日常会話と言ってもぎすぎすした日常会話だから見てて…

「主人公は僕だった」 監督 マーク・フォースター

・特別強烈な印象というのは残らないんだけど、心地いい。「感じのいい人」と同じような意味で感じのいい映画だった。登場人物たちが感じのいい人達だからだろうか。 ・これはこれでなかなか好きだ。けど、設定を生かしたもうちょっと刺激のある内容も見たか…

「大日本人」 監督 松本人志

・途中までは面白かった。突飛な状況を設定してそれを現実のものとして肉付けしていく、金のかかった冗談として楽しめた。 ・「ガキの使い」で、視聴者からの見当はずれな質問に松本人志が乗っかって話を膨らませていくコーナーがあるけども(ちょっと前に見…

「恋愛睡眠のすすめ」 監督 ミシェル・ゴンドリー

・妄想とか夢のシーンは映像的には好きな感じなんだけど、結局想像の世界に過ぎないところが弱い。あの映像を現実として構築してほしかった。なにしろ実際には映画自体が現実じゃないのだから。 ・これを観ていて「パプリカ」を思い出した。あの映画に感じた…