2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「タイガー&ドラゴン」

勢いがいい。ギャグ漫画のようなキャラクターも、うまく作れば実写でも問題なく楽しめるんだなあ。 宮藤官九郎が脚本を書くドラマの面白さの源泉はなんなのだろう。とはいっても宮藤官九郎脚本以外のドラマをほとんど見てないので他と比較できないのだけど。…

「硫黄島からの手紙」 監督 クリント・イーストウッド

俺は「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」の2本の映画で日米双方からの視点が描かれることを期待していたのだけど、残念ながら「硫黄島からの手紙」は主人公が日本人になるだけで、日本人の思想に踏み込まない。たぶんアメリカ的と言っていい合理主義や…

「レゴ スター・ウォーズII」

レゴでスター・ウォーズを再現したゲームだ。もちろん「レゴで再現」と言っても本物のレゴじゃなくてあくまでもCG。体が動く時には消しゴムのように曲がる。それでもこの「物」が動く感じは、クレイアニメに通じるような気持ち良さがある。さらに、このゲー…

「シャーロットのおくりもの」 監督 ゲイリー・ウィニック

豚が喋る! となれば「ベイブ」を連想してしまう。もう、あれはたまらなく好きな映画だ。のだけど、「シャーロットのおくりもの」はあれほどのめり込む事はなかった。それが映画のせいなのか、自分の年齢や心持ちのせいなのかは定かじゃない。なにしろ「ベイ…

「ボーン・アイデンティティー」 監督 ダグ・リーマン

本当はポール・グリーングラスの「ボーン・スプレマシー」が観たかったのだけど、「一応1作目から観ておくか」程度の興味で観た。期待してなかったのが幸いしたのか、なかなか面白い。話自体はよく分からない部分が多々あるけど、汗臭さのない緊張感が持続す…

「海賊版撲滅キャンペーン」の新CM

映画館で流れる「海賊版撲滅キャンペーン」のCMが新しくなっていた…… く、草野キッド!? 新しい単位!? このイラストは五月女ケイ子という人だそうだ。 前のどくろのCMもパロディにしか見えなくて、どこまで本気なんだろうとは思ったんだけど確信犯だった…

「ダニエラという女」 監督 ベルトラン・ブリエ

久々に本格的に分からない映画を観た。 たぶんコメディ? だよな? 笑えるんだけどそれでいいんだよな? こんなに分からないと新鮮だ。監督はベルトラン・ブリエ。この監督はカンヌで賞獲ったりしているらしい。なるほど、この監督の名は今まで知らなかった…

2006年面白かった本

本はジャンルも様々だし時代も様々だけど、単純に俺が今年読んで面白かったという基準だけで選んでみる。54冊読んでいるので、上位1割の5冊。と思ったけど絞れなかったので7冊。果たしてこのリストは俺以外の人に意味があるんだろうか。カッコ内は著者。 1.…

2006年面白かった映画

順位を付けるのはなんか偉そうな感じがするし、それを発表するのはどうも照れくささを感じるんだけど、それを人に言いたいという欲求があるのも確かだ。大体、これまで散々上からの目線で文句たれてきてるのに今さらそんな羞恥心を持ち出してどうする。 とい…

「村上春樹と言葉の音楽」 ジェイ・ルービン 著

こちらは「世界は村上春樹をどう読むか」と違い、作品解説が中心で安心して読める。 特に短編に関しては、「ああ、そういう解釈ができるのか」と思うところがいくつもあった。短編は意味の密度が濃くていろいろ見落とすんだな。 逆に唯一解説が足りないんじ…

「世界は村上春樹をどう読むか」 柴田元幸、沼野充義、藤井省三、四方田犬彦 著

村上春樹は一番好きな小説家と言っても過言ではないと思う。だけど、村上春樹の小説が文学的な側面とベストセラーとしての側面に分けられるとしたら、俺はベストセラーとしての側面に反応しているのだと思う。そういう意味であまり大層に語られてしまうと少…

「トゥモロー・ワールド」 監督 アルフォンソ・キュアロン

公式サイト なんだか評価が高いみたいだというのは事前に知ってはいたものの、それでも先入観とは拭いがたいものでB級的な味わいを期待してしまっていた。駄菓子を食べるつもりで口に入れたら、ずっしりとした高級料理だった感じというか。 そんな感じなので…

「パプリカ」 監督 今敏

公式サイト この映画を想像力豊かと言ってしまっていいのか迷う。確かに夢と現実がダイナミックに混じり合うのだけど、「めちゃくちゃ」という言葉の既成概念をはみ出すものではなかったような気がする。この映画に出てくるどのイメージも、「ああ、なるほど…

「スキャナー・ダークリー」 監督 リチャード・リンクレイター

公式サイト 原作の内容を知らなかったので、フィリップ・K・ディックの小説の映画化、特殊な映像という事前知識から、訳の分からない幻覚と現実が混じり合うような映画を期待してしまっていた。状況は確かに混乱しているのだけど、ストーリーの混乱より内面…

「ルナシー」 監督 ヤン・シュヴァンクマイエル

公式サイト 冒頭で監督本人が登場し少し講釈を垂れながら「これはホラーです」とかなんとか言うので、ホラー映画が苦手な俺としてはちょっと身構えてしまうのだけど、ある意味予想通り、殺人鬼が出てきて若い男女が惨殺されるわけでもなく、幽霊が人を脅かし…

「龍が如く」

この歌舞伎町にそっくりな街を徘徊する以外は、不満だらけのゲームだ。 今までやってきたゲームのファンタジーや外国の街とは比較にならないほど街の雰囲気の再現力は強力で、驚異的と言ってもいいくらいだ。日本的なネオンのぎらつきを目にし、雑踏のざわめ…

「Fが通過します」 佐藤雅彦 著

「世界一細長い本」という形状の面白さに釣られて買ってしまった。面白いと言えば面白いんだけど、買うほどじゃなかったなあ。俺にはワカラン。

「小説の一行目」 小説の一行目研究会 著

芥川賞、直木賞受賞作品の一行目だけを並べた本。詩のようでちょっと面白い。一行目はその小説世界への入り口だ。もしかしたら作者達が一番気を遣った文章かもしれない。けど、それだけを続けて見てもちょっと飽きるかな。

「世界の日本人ジョーク集」 早坂隆 著

うかつにも電車の中で読んでいて笑ってしまった。「アメリカン・ジョーク」がなんとなくつまらない考えオチの代名詞となったのはいつからだろう。俺がそう思ってるだけか。そもそも考えオチを「アメリカン・ジョーク」と言ってしまうのはどうなんだ。それも…

「ららら科學の子」 矢作俊彦 著

ハードボイルド作家だと思っていたら、いつの間にか文学の人になっている様子の矢作俊彦。この小説も裏稼業が出てきてミステリー小説の展開が起こるのかなと思いきや、ミステリーの事件らしい事件は起こらず現代東京見聞録といった感じで終わる。 1960年代後…

「ハチワンダイバー」 柴田ヨクサル 著

久々に気になる新しい漫画を知った。9x9の81マスに潜るという将棋の話だ。周りが見えなくなるほど集中し没入し何かを掴む感じを「潜る」と表現するのはとてもしっくり来る。 うまいんだかうまくないんだかよく分からない微妙な絵、登場する女の子の微妙なエ…

「竹光侍」 松本大洋/永福一成 著

待望の松本大洋最新作。原作者がいるのでどうだろうと思ったんだけど杞憂。今まで同様、妄想と現実が入り交じる。 何かと似てるなと思ったら、人物設定は「浮浪雲」に近い? あれも大好きな漫画だけど、「竹光侍」はここから業の世界の獣道を分け入って行っ…

「キング 罪の王」 監督 ジェームズ・マーシュ

公式サイト すんなりとは理解できない映画だ。主人公が悪意を持っているのかいないのかがいまいち掴めなかったし、主人公の行動の目的が愛なのか家庭なのか復讐なのかも俺にはよく分からなかった。それでも悪事を働くのが主人公だけならまだ理解できたかもし…

「手紙」 監督 生野慈朗

公式サイト ずっと違和感を感じ続けたのは、殺人犯の身内はそんなに差別を受けるのか? ということだった。結婚とかはまあ分かるけど……。自分の子供の友達の父親の兄が殺人犯だったら、あそこまで露骨に避けるだろうか。自分の周りにいないからぴんと来ない…

「カポーティ」 監督 ベネット・ミラー

公式サイト こういう実在の人物を取り上げた映画は、どういう視点で観るか戸惑ってしまってどうも苦手だ。これはカポーティという人物がどんな人だったかを描こうとしているのか、それともカポーティという人物を通して何かを描こうとしているのか。言い替え…

「父親たちの星条旗」 監督 クリント・イーストウッド

公式サイト 観てから時間がたってしまった今、いくつか思い出したシーンの意味が分からないことに気付く。 考えてみると、これはどんな設定だったんだっけ? 時間的にも空間的にも頻繁に移動する演出に惑わされて、そこのところを見落としてた気がする。見た…

「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」

ある世代以下では半ば一般常識化している「ドラゴンクエスト」だけど、実は初体験。さすが超メジャーソフト。面白い。飛べるようになって今までうろうろしていた土地を文字通り鳥瞰で眺められるようになった時には、「塊魂」の最終面にも匹敵するような快感…