「ボルベール 」 監督 ペドロ・アルモドバル

Volver
・序盤は予想していた雰囲気との違いでなんだかホラー映画のパロディみたいだなと感じていたら、人間臭い幽霊が現れた。
・その後も面白くは観られるんだけど、どこか入りきれない。
・心情の波に寄り添うにしては話が作られ過ぎてる気がする。ストーリーや展開ありきののサスペンスの脚本で無理矢理ドラマにフォーカスしているような感じだ。がちっと組み立てられたストーリーに邪魔されて気持ちのゆらぎに集中できない。
・そんな風に思いながら観てたんだけど、それでも、なんだろう、意外と響いてくるものがある。なんだろう。ペネロペ・クルスの胸元。それはもちろんあるんだけど、そういう事ではなくて。
・どういう意図で風が出てくるのかは分からないけど、強い風に吹かれている姿というのは惹かれるものがある。
・俺のイメージとしてはボブ・ディランの「風に吹かれて」とか西部劇に出てくる町に一人立つガンマンのような。孤独な感じとか流されそうな弱さとか流されまいとする気概とかかな?
・まあ、とにかくそんな感じのイメージが喚起されて、意外と響いてくるものがある。もうちょっと展開がシンプルだったら良かったのになあ。
・風が重要なキーワード(というかキーイメージ?)になっているようなのだけど、なんだろう。スペインで何か特別な意味を持っているのか?