「パンズ・ラビリンス」 監督 ギレルモ・デル・トロ

Pan's Labyrinth
・初っ端の少女の鼻血の映像で引き込まれた。鼻血ってなんであんなにインパクトがあるんだろうなあ。不恰好さがよりやばい感じを引き立てるのかなあ。
・ファンタジー部分の映像も際立っている。巨大蛙の、存在しないはずのものが存在してしまった違和感。手に目を持つ男が動き出す前の静謐な空間。不自然な不穏が満ちていく様子。
・この映画がファンタジー部分だけでできていたら、ほんとに何年ぶりかというような満足感を覚えたろうと思うのだけど、なぜかそうは行かない。
・スペイン内戦の話と、あのファンタジー部分というのは意味的にどう繋がっているんだろう。なんか2つの違う映画を一緒に観たようだ。ただの現実と幻想のコントラスト?だとしたら味気ないんだけど、何か意味はあるのかなあ。ありそうに見えるなあ。でも分からない。
・オフェリアという名前からは「ハムレット」のオフィーリアを連想する。幽霊も出てくる話だし。そういえばオフェリアの母親もハムレットの母親も再婚だ。そういえば映画では二人の出会った時の話を濁そうとしているようだった。殺して奪ったのか?「ハムレット」の有名な台詞に「弱き者よ、汝の名は女なり」というものがあるけど、そういえば将軍もそんなようなことを言っていたようないないような。オフィーリアは狂って死んでしまう。
……うーん、だからなんだって感じだな。考えてもどこにもたどり着きそうにない。