「スターダスト」 監督 マシュー・ヴォーン

Stardust
・人が星を見るように星も人の行動を見ているというのが、比喩的な表現なのかと思ったらどうもそのままの意味らしかったり、宇宙人の話なのかと思っていたらファンタジーだったり、主人公っぽい男が出てきたなと思ったらすっと時間をすっ飛ばして実はその子供が主人公だったりする。もしかして、「レイヤー・ケーキ」の監督とファンタジーの組み合わせは意外な怪作を作り上げたのかと思って、どこに連れて行ってくれるんだろうと序盤ではかなり期待した。
・けど、その後はテンポは良くて面白いんだけど、そういう裏切りはあまりなかった。
・子供の時に見てたらすごいはまってたかもなあ。残念ながらファンタジーというだけでドキドキできる年頃ではなくなってしまった。
・混合玉石ではあるけど細部には光る素材がごろごろ転がっていたので、もうちょっとあくが強くてわけの分からなくて子供の事なんか顧みない映画に仕上げてくれてたら相当楽しめたと思う。ここからそういう路線は難しいか。せめて普通にカタルシスが機能する物語のレールにあの細部が乗っかってればなあ。いや、この映画ののらりくらりとした感じもまあ嫌いじゃないので、逆に中途半端に正当なレールに乗ろうとしなければいいのにな。幽霊兄弟たちには笑えた。