「天然コケッコー」 監督 山下敦弘

・夏帆を見に行ったと言っても過言ではなくて、映画自体は俺には合わないかもなあとは思っていたけど…… 予想したより楽しめたと同時に、なんだろう、この物足りなさは。決してつまらなくはないのに…… ・ほのぼのしたものへの感受性が鈍ってきているのかもし…

「さようなら、いままで魚をありがとう」 ダグラス・アダムス 著

・「銀河ヒッチハイク・ガイド」4作目。 ・うーん、これはちょっと物足りないなあ。 細部は今までどおりに笑いで彩られてるんだけど、大筋の素っ頓狂加減が物足りない。

「トランスフォーマー」 監督 マイケル・ベイ

・派手な映画は好きなので、そういう面で楽しいといえば楽しい。 ・けど、ロボットとか車とかメカものに対して元々興味が薄いので、変形を見てもあまり刺激されない。逆にロボ好きにはあの辺がたまらないのかもしれない。 ・妙に道徳臭い説教じみた設定がな…

「ボルベール 」 監督 ペドロ・アルモドバル

・序盤は予想していた雰囲気との違いでなんだかホラー映画のパロディみたいだなと感じていたら、人間臭い幽霊が現れた。 ・その後も面白くは観られるんだけど、どこか入りきれない。 ・心情の波に寄り添うにしては話が作られ過ぎてる気がする。ストーリーや…

「ルネッサンス」 監督 クリスチャン・ヴォルクマン

・予告の映像が格好良すぎて期待が膨らみすぎた。 ・なんというか話が普通というか、もっとわけの分からなさが欲しいというか。もちろんそれは俺の趣味がそうだというだけで、映画の良し悪しではないのかもしれないけど。 ・せっかく現実離れした設定と映像…

「裁かるゝジャンヌ」 監督 カール・TH・ドライヤー

・顔のアップの連続。始めのうちは退屈だったけど、見慣れてくると面白さが出てくる。 ・とは言えだ、今の映画に毒されてしまった俺には良さがいまいちよく分からない。興味深くはあるけど面白くはない映画だった。うん、なんだか言ってることが矛盾してるな…

「童貞ペンギン」 監督 ボブ・サゲット

・「皇帝ペンギン」のパロディらしいがオリジナルを見ていない。もし「皇帝ペンギン」と同じ映像で吹き替えだけ変えてこういう映画を作ったのならすげーなと思うけど、たぶんそれはないだろうな。 ・簡単に言えば「くだらなさ」が面白いんだけど、本当は「く…

「あのときの王子くん」 アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 著

・題名が違うが「星の王子様」の別翻訳。一応[本]と分類したけど、webで読んだ。 あのときの王子くん LE PETIT PRINCE アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery 大久保ゆう訳・なぜこんなに人気があるのか不思議だ。寂しさが漂ってい…

「長いお別れ」 レイモンド・チャンドラー 著

・村上春樹版を読む前にもう一度清水俊二版を読んでおこうと思った。 ・この本は何度か読み返しているのだけど、その度にこんなに面白かったっけ?と思っているような気がする。一番最初に中学生くらいで読んだときは少し背伸びするような感じだったので、そ…

「グラモフォン・フィルム・タイプライター 上・下」 フリードリヒ・キットラー 著

・文章をどこまでそのまま受け取って良くて、どこまでがただのレトリックと解釈した方がいいのか迷う部分が俺には多かった。 ・グラモフォンのところは工学的な知識が背景になっていて、その辺はどうにか内容を追いかけていけたんだけど、フィルムとタイプラ…

「殯の森」 監督 河瀬直美

・俺の趣味には合わないんじゃないかと思って正直そんなに期待してなかった。だけど、その予想はまったくはずれていた。 ・娯楽として面白い映画とかかっこいい映画とかにはそこそこの確率で当たるけど、こんな風に心情的な部分が身に迫る映画は久しぶりに見…

「ドリームガールズ」 監督 ビル・コンドン

・グループを抜けてしまった女の人のキャラクターが苦手。実際にいたら絶対近づきたくないタイプだ。 ・さらにああいう歌い上げるタイプの歌唱力も苦手。確かにうまいのかもしれないけど、押し付けがましい感じがして鬱陶しさを感じてしまう。 ・映画は面白…

「ホリデイ」 監督 ナンシー・マイヤーズ

・悪いところがない代わりに良いところもあまり思いつかない。 ・こうなればいいのに、あるいはこうなるのかな、と思ったとおりに進行するので心地よいといえば心地よい。けど、なんのコクも感じられなかった。そういうのを求めるのが間違ってるのか。 ・女…

「パフューム ある人殺しの物語」 監督 トム・ティクヴァ

・途中が並みのサスペンス映画のようになってしまったのが残念だけど、初めの方と終わりの方は特殊な面白味があった。 ・香りそのものは映画では表現できない(たまにやる映画もあるけど)。香り以外のものを描くことで香りの輪郭線をなぞってシルエットを浮か…

「ディパーテッド」 監督 マーティン・スコセッシ

・話が複雑でついていけなかった。 ・元になった映画もこんなに複雑だったのかなあ。見せ方の問題か? スコセッシの他の映画でも人がたくさん出てくるのはあったけどもうちょっと着いていけてた気がするなあ。 ・これでアカデミー賞を獲ってしまったので、こ…

「アンリ・ミショー展 ひとのかたち」 東京都国立近代美術館

・うーん、面白さはあるにはあるんだけど、俺にはよく分からなかったなあ。本ではなくて実物を見ればまたちょっと違うんじゃないかと思ったけど、やっぱり印象はあまり変わらなかった。 ・これらの絵がうねうねと動けば面白いなあと思ったけど、静止した絵画…

「不完全なふたり」 監督 諏訪敦彦

・日常会話が延々と続く映画というのは好きなんだけど、これはちょっと違ったのかなあ。 ・退屈ではないのだけど、フィクションの世界の「日常会話」ではなくて、もっとリアルな日常会話なのかな。あー、日常会話と言ってもぎすぎすした日常会話だから見てて…

「主人公は僕だった」 監督 マーク・フォースター

・特別強烈な印象というのは残らないんだけど、心地いい。「感じのいい人」と同じような意味で感じのいい映画だった。登場人物たちが感じのいい人達だからだろうか。 ・これはこれでなかなか好きだ。けど、設定を生かしたもうちょっと刺激のある内容も見たか…

「大日本人」 監督 松本人志

・途中までは面白かった。突飛な状況を設定してそれを現実のものとして肉付けしていく、金のかかった冗談として楽しめた。 ・「ガキの使い」で、視聴者からの見当はずれな質問に松本人志が乗っかって話を膨らませていくコーナーがあるけども(ちょっと前に見…

「恋愛睡眠のすすめ」 監督 ミシェル・ゴンドリー

・妄想とか夢のシーンは映像的には好きな感じなんだけど、結局想像の世界に過ぎないところが弱い。あの映像を現実として構築してほしかった。なにしろ実際には映画自体が現実じゃないのだから。 ・これを観ていて「パプリカ」を思い出した。あの映画に感じた…

「監督・ばんざい!」 監督 北野武

・笑えなかった。テレビで見る今のたけしも笑えないけど、同じように笑えない。いつ頃からたけしで笑えなくなったのかなあ。「北野ファンクラブ」ぐらいまでは見てたなあ。 ・後半の結婚式のあたり、モンティ・パイソン、テリー・ギリアムのアニメっぽいとこ…

「アポカリプト」 監督 メル・ギブソン

・うーん、面白いと言えば面白いのだけど、期待した方向が違っていたのであまり乗り切れなかった。 ・メル・ギブソンの前監督作は挑発的にキリストを描いたものだったみたいだ。観逃したけど。そして、その次の映画の題名が「アポカリプト」となれば、自然と…

「ベロニカは死ぬことにした」 監督 堀江慶

・真木よう子の容姿以外に感じるところはなかった。そもそもが邪な気持ちで見始めたせいかもしれない。 ・なんだか説明的過ぎる。 ・この手の「遊び心」は俺には面白さが分からない。 ・決めのシーンではじめじめと湿気を帯びてきて、感傷のぬかるみに足を取…

「殺人の追憶」 監督 ポン・ジュノ

・もう何と言ってもドロップキックに象徴されるような一瞬の映像、ある意味刹那的な映像がいい。 ・理性の間隙を突く衝動と意識に先走る肉体に、不意を突かれる。 ・何気ないやり取りもアクションも笑いもテンポが心地いい。それでいてそのテンポは映画を重…

「ストリングス」 監督 アンデルス・ルノウ・クラルン/ 庵野秀明(ジャパン・バージョン)

・設定は面白いのだけど、何かの話のあらすじを聞かされているような単調さ。 ・オリジナルがどんななのか気になる。 ・「ジャパン・バージョン」ってなんだよ。 ・操り人形が生まれるときはどんなだろうと思ったらちゃんと見せてくれた。赤ちゃんの体は木で…

「スモーキン・エース」 監督 ジョー・カーナハン

・掘り出し物! なんでこんな地味な公開の仕方をしてるんだろう。 ・タランティーノの映画は好きなのに、惹句にタランティーノやらガイ・リッチーやら出てくる映画は俺の趣味に合わない事が多い。だけど、これはめずらしく面白かった。俺の基準では未だにタ…

「植物診断室」 星野智幸 著

・似た境遇にまず親近感を覚える。最近徘徊してないなあ。成り行き任せの徘徊は楽しい。 見落としたのが信じられないほど、その路地は寛樹好みの肢体を持って魅惑していた。 いい文章だ。 ・この植物のイメージがいいな。たまらない。世の中には動物的な人間…

「スパイダーマン3」 監督 サム・ライミ

・このシリーズのアクションは苦手だ。あまりにも無重力に人物たちと一緒に視点まで動くので、頭が追いつかない。空間が把握できない。視点だけはもう少し落ち着いてほしいなあ。 ・でも今回は今までより面白く感じたのは、巨大な砂男が出てきたからかな。俺…

「フランドル」 監督 ブリュノ・デュモン

・広大で空虚に見える風景を男と女それぞれの心の中と見ると面白い。笑える面白ささえある。 ・とは言えそれは俺の頭の中で勝手に戯画にしただけで、実際のところ全然笑える話じゃない。 ・「地獄のような戦場と美しい田舎」という単純な比較になっていない…

「不都合な真実」 監督 デイビス・グッゲンハイム

・映画を見る前にこの映画の批判を読んでしまったので、それなりに冷静に見ることができた。けど、それでもすっかりアル・ゴアのプレゼンテーションには引き込まれてしまった。 ・元次期大統領ですと自嘲気味に行っていたけど、あれはまだ次期大統領になれる…