「small planet」 本城直季 著

small planet―本城直季写真集
風景写真集。なにも説明を受けずに見たら本物っぽく撮ったミニチュアだと思っただろう。ところが、やっぱり本物の風景写真なのだ。
興味深いのはなぜこれがミニチュアに見えるのかということだ。細部だけを見ればちゃんと本物に見える。だけど、なぜか全体を見るとミニチュアに見えてしまう。単純に一部がぼけているだけでミニチュアに見えてしまうんだろうか。不思議。
ピントが合って見える範囲の問題なのか? 目の前10cmのところにある物に焦点を合わせると、20cmのところにある物はぼけて見える。けど目の前から100m先にある物と100m10cmの物のぼけ具合はあまり変わらない。それでこの写真集の写真のように、狭い視界の中でピントが合っている部分とピントが合っていない部分を作って遠近感の偽装すると、脳がそれを目の前にある物と認識するんだろうか。


ちょっと簡単な実験。



この写真の上と下を単純にぼかす。



うーん、どうかなー。ぼけた部分を見ているとミニチュアっぽく見えなくもない? 夜の写真っていうのが良くなかったかもしれない。それと手前の柵。もうちょっとぼけてるかぼけてないかが分かる写真が必要だったな。


しかし、ほんとにそれだけだとしたらそんな画像フィルタがあってもおかしくないと思ったら、そういうソフトはもうあった。
hirax.net::inside out::2006年05月08日


遠近感は左右の目で見た物のずれで認識するというのはよく聞くけど、ぼけ具合もあるのかな。