「グールド魚類画帖」 リチャード・フラナガン 著

グールド魚類画帖

グールド魚類画帖

うーん、この本は俺には難易度が高かったみたいだ。一度読んだだけでは情報量が多すぎてついていけない。いや、量というより密度か。この文体の速度と密度が文学スタイルなのだろう。ちょっとガルシア=マルケストマス・ピンチョンを連想する文章。何が歴史的事実で、何が物語上の事実で、何が虚構なのかもぼかされ、流転する想像力と歴史と世界が詰め込まれる。
舞台は19世紀のタスマニア。まだ植民地だった時代。そしてヨーロッパが世界中を支配していた時代。時代を表すものがいくつも出てくるのでいくつか調べてみよう。たぶんある程度は時代背景を知らないと本の内容は理解できないだろう。


タスマニア
タスマニアの歴史/タスマニアへの道標
流刑囚の国であったオーストラリアでさらに罪を犯した場合に送られる島だったそうだ。


ついでにオーストラリアの歴史
http://www.wave.au.com/australia-now/history/oz_history.html
1829年イギリスによる正式な領有宣言が出される。


オランダ東インド会社
オランダ東インド会社 - Wikipedia
1602年-1799年 オランダ東インド会社解散。東インドとはインドネシアのことらしい。


イギリス東インド会社
イギリス東インド会社 - Wikipedia


イギリス帝国
イギリス帝国 - Wikipedia
そうかあ。この頃はヨーロッパの国が世界中を支配していたんだなあ。


白鯨
白鯨 - Wikipedia
1851年作。


ヴィクトル・ユゴー
ヴィクトル・ユゴー|人名辞典
フランス人。1802年生まれ。


フランス革命
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1789年〜1794年。フランスで起きた市民革命


この本の舞台のもうちょっと前(18世紀ごろのフランス)
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ヴォルテール
フランス人。1694年生まれ。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0251.html

こんなぐあいだから、どうもヴォルテールという人物はふつうに評価しにくいところがある。教科書にあるような「フランス革命を準備した啓蒙思想を代表する一人」などというのはいちばんいいかげんな見方で、とうていこの範疇に収まらない。

だそうだ。


ゲーテ
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ - Wikipedia
1749年生まれ。ドイツ人。


カバラ主義
http://www.geocities.jp/evangelology/Lexicon/lexicon005.html#%A5%AB%A5%D0%A5%E9%BC%E7%B5%C1


レンブラント
レンブラント
1606年生まれ。オランダ人。


鉄道
鉄道の歴史 - Wikipedia
トレビシックが1804年に鉄製レール上を走る蒸気機関車の走行に成功。


産業革命
産業革命 - Wikipedia
18世紀から19世紀。


蒸気船
蒸気船 - Wikipedia
1807年のフルトンによる蒸気船の発明。産業革命の一つに含まれる。


各章の頭に、その章のキーワードのようなものが並べられている。今そこを中心に言葉を引っ張ってきたんだけど、なんだかこの本の舞台よりちょっと前の人達が多いな。