「アリス」 - ぎこちなく動き出す物体の異様さ
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2005/02/23
- メディア: DVD
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もしかしたらそういう部分もあるかもしれないけど、それだけじゃないような気がする。このストップモーションのアニメーションにあってCGに足りないのは、命を持たないはずの「物体」が意志を持ち始める不気味さだ。
「コープスブライド」でも「ウォレスとグルミット」でもそうだけど、あまりにきれいに動きすぎると、動いている事が自然な事のように見えてくる。映像の中で動いている人形達が人形だということを忘れ、命を持つ物として見えてきてしまう。
それに対して、ぎこちなさを感じさせる映像は、動かないはずの「物体」の感触を保ち続け、動くことの異様さを放ち続ける。この物体達は意思の疎通を拒む。
この映画では、それらをさらに少女と刃物の微かな背徳が彩る。
とか書きながら、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」は最高に面白かった。近いうちにここに書くつもりけど、その時にはまた今日と矛盾したことを書くかもしれない。