「不思議の国のアリス」

ボード上のパネルをめくって歩を進めていき、規定以上の得点を稼いでどこかのマスに隠れているゴールを目指すゲーム。ゲームの進め方に少しかったるさがあるけど、単純で楽しめる。相手を1回休みにしたり、好きなマスにジャンプできたりする「不思議カード」をどう使うかというところで、カードゲーム的な面白さもある。
不思議の国のアリス」の挿絵としてたぶん一番有名なジョン・テニエルの絵が、立体で動くのを見るのも楽しい。
このゲームは「不思議の国のアリス」と名付けられているけど、ゲーム自体はストーリーとあんまり関係ない。このゲームの重要な点は、テニエルの挿絵を使っているという事だ。「テニエルのアリス」と名付けてしまった方が自然なくらいだ。
それにしても、「不思議の国のアリス」が現在でもこれだけ親しまれているのは、もちろん物語が面白いのもあるだろうけど、ジョン・テニエルの挿絵のおかげでもあるのかなという気がする。そのくらいこの挿絵のイメージは強烈だ。「白雪姫」や「ピノキオ」は、観た事ないのになぜかディズニーアニメのイメージだ。世間的にどうなのか分からないが、もしディズニー版のアリスの方が有名だったら、そっちの絵でゲームになるだろう。いや、そうとも限らないか。金の問題? とにかく、ジョン・テニエルはディズニーアニメに負けなかった(のだろう)。


不思議の国のアリス」全訳+テニエルの挿絵
Alice's Adventures in Wonderland: Japanese