「ロスト・イン・ラマンチャ」 監督 キース・フルトン/ルイス・ペペ

映画作るのって大変だな、というのが素直な感想だ。それ以上はあまり思うところのない映画だった。なんでだろう。ドキュメンタリーだからかな。
「バトル・オブ・ブラジル」という「未来世紀ブラジル」制作過程について書かれた本があるが、それは面白く読めた。何が違うんだろう。本と映画という違いは当然あるけど、それが原因か?
とりあえず、見てて思ったことを散漫に書いていこう。どれも広がらないと思うけど。


ドン・キホーテってそんなに魅力的なのかな。子供のときに子供用のやつを読んだことあるけど、きちんとは読んだことない。


たしか制作費3000万ドルぐらいって言ってたっけ?映画なんて山ほど作られてるんだし、テリー・ギリアムの名前でそのくらい集まりそうな気がするけど、そうは行かないんだな。まあ、そうか。元が取れなければ投資はしないよな。パトロンじゃないからな。


失敗作の例として「バロン」が何度か上がってたけど、あれは失敗だったんだ。


スケジュール管理は助監督の仕事なんだ。そうだよな。偉い人が何を作るかを決めて、それを実現するのが補佐の役目だよな。この発見はなんか実際の仕事にも影響しそうだ。


最初にも書いたけど、なんで感想が湧かないんだろう。ドキュメンタリーだから?じゃあ、これがフィクションだとしたら、もっと何か感じるか?・・・・・・
いや、逆にフィクションを見るように見てしまうから、何も浮かばないのかもしれない。


この記録映画を作った人たちは、なぜこの記録映画を作ったんだ?
この記録映画は、映画「ドン・キホーテを殺した男」撮影開始前から始まっている。その時にはこの映画が頓挫するとは思っていないだろう。「ドン・キホーテを殺した男」のDVDに入れるような撮影風景を記録する予定だったのか。それが途中から違うものになった。


この記録映画をまとめることになった時、作り手は何を見せようと考えたんだ?
映画が頓挫する様子。まあ、それはそうだろう。
じゃあ、観た人に何を感じさせようとしたんだ?


それが良く分からない。映画を完成させることの難しさ?テリー・ギリアムの映画といえども、やはり資本主義の元で作られていること?それならもう少し作り様があったんじゃないか?ああ、そうか。映画製作の知識があれば面白かったのかもしれない。逆に言えば、この映画に、もっと映画界資本主義の魑魅魍魎について解説が入っていれば面白くなったのかもしれない。
もう遠い記憶だけど「バトル・オブ・ブラジル」には、きちんと説明が入っていたような気がする。


俺が何か見所を見落としてるのかなあ?