「オーロラ」 監督 ニルス・タヴェルニエ

オーロラ オリジナルサウンドトラック
パリ・オペラ座全面協力!という宣伝文句から想像する映画とはかなり違った。かなり強烈で俗悪趣味と紙一重だ。というか、一線を越えてしまっているかもしれない。面白い。全然パレエについて知らないけどこれがバレエの世界なのか?
子供向けを装った顔の裏側には、小児愛、近親相姦、窃視といった変態性が充満している。汚れた鏡、部屋のなかに生えている木、強烈な光に浮かぶ少女、そういった映像はかなり常軌を逸していて、欠点になりかねない静止画的な鮮やかさも所々で感じられる安っぽさも、この俗悪座標ではプラスに働いている。
オズの魔法使い」を観た時に「こんなの子供に見せていいのか?」と思ったけど、それに近い危なさを感じた。