「帝国」 スティーヴン・ハウ 著

帝国 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

帝国 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

内容の良し悪しを判断できるほどの知識は俺にはないのだけど、かなり中立的に書こうとしているのが伝わってきて信用できる。あまり分量のない本だけど扱っている範囲が広く、あらかじめ世界史がある程度頭に入っていないと話についていくのがつらい。「帝国」や「コロニアム」といった言葉は「冷戦」や「超大国」、「衛星国」といった言葉と違い、もっと意味を持たされ、どこまでがその言葉の本来の意味で、どこまでが比喩的な意味かも分からなくなるくらいに拡大解釈され広まっているように感じる。それらの言葉がなぜそんなにもてはやされるのか、何を問題としているのかがまだ実感として分からない。