「崖の上のポニョ」 監督 宮崎駿

崖の上のポニョ サウンドトラック
・舌足らずで説明不足に感じるところはある。最近の宮崎駿の映画にはいつも感じる不満だ。ストーリーもちょっと拍子抜けするほどあっさりしている。それでも今回はそれを補って余りあるツボを突く瞬間が多々あった。
・でかい魚の上を駆け車を追いかけるポニョ。わらわらと群がる小さい大量の人面魚。でかい魚が道路の上を泳ぐ沈没した日常風景。そして、「デス・プルーフ」の終わる瞬間に似た感触を覚えた、ポニョが宙に浮いている状態で切れるラスト。
・「スカイ・クロラ」が実写かと見紛う物質感の中で人形のようなアニメ調の人物たちが動くのに対して、「ポニョ」では色鉛筆で描いたような絵本的風景の中でアニメ調の人間たちが動く。「スカイ・クロラ」ほどの違和感ではないけど、なぜ質感が統一されていないのだろう。こういう映画が二本続いたのは偶然?